教員採用試験の一発合格は狭き門。採用試験の倍率は3倍と言われ、何度もチャレンジすることも珍しくありません。
非常勤講師は副業できるの?気をつけたいルールをチェック!
正規の教員に合格するまでの間は、非常勤講師として働く人も多いです。
ただ、非常勤講師となると正規の教員と比べて収入が少ないのも事実。
非常勤講師の間、副業することができるのかご紹介します。
非常勤講師は副業できる?
非常勤講師の副業は、基本的に認められています。
安定の代表ともいえる公務員ですが、非正規雇用の場合だとそうとは言えないのが現実。
現在、学校で教員として働いている16%の人が非常勤講師と言われています。
非常勤講師の多くは、授業のみを担当するのでフルタイム勤務ではありません。
その収入は10万〜15万前後が多く、生活するには他からの収入で補う必要があります。
また、契約期間は1年間。
来年度以降も継続して採用されるかわからない不安定な立場です。
給与も「1コマいくら」というコマ給が基本なので、体育祭や修学旅行などのイベントや、夏休みなどの長期休みの間は収入が下がってしまいます。
非常勤講師はこのような状況なので、「副業をしないと生活できない」といった方が正しいかもしれません。
非常勤講師がやってはいけない副業
非常勤講師にとって副業は必要不可欠ですが、やってはいけない副業も存在します。
非常勤講師は地方公務員法によって定められているため、この法律に反することはできません。
特に公務員法の3原則である
・守秘義務
・職務専念の義務
これらに違反する仕事は厳禁です!
詳しくみていきましょう。
・信用失墜行為の禁止
非常勤講師といえど、生徒からみたら立派な「先生」です。
「先生」という職業イメージを崩すような副業は控えた方がいいでしょう。
夜の街に関する副業をして、保護者からクレームが入ったということも実際に起きています。
勤務する学校にも迷惑がかかるため、仕事選びも配慮しましょう。
・守秘義務
生徒の個人情報はもちろんのこと、学校独自のマニュアルや、授業運営の方法などを漏らすことのないようにしましょう。
塾講師をする時は、生徒情報の持ち出しを疑われないよう、学区とは外れた場所で行うなど予防的な行動をすることをおすすめします。
・職務専念の義務
教員として勤務している時間に、副業を行うことは禁止です。
生徒がテスト中だからといって、こっそり副業を進める……なんてことはやってはいけません。
副業で気をつけたいこと
非常勤講師の副業として人気なのは「塾講師」や「他校の授業と掛け持ち」です。
私が通っていた予備校の先生も、平日日中は非常勤講師として働いていると言っていました。
予備校では夏期講習があるため、夏休みでも収入を得られるのが強みです。
副業は思ったよりも体力と時間が必要です。
いくつか掛け持ちをした結果、寝る間も惜しんで授業準備をすることになったという話も。
教員採用試験の対策もするなら、体力と時間の確保は気をつけたいところですね。
労働時間についても、規制が課せられる可能性があります。
働きすぎの予防のため、週の労働時間が決められているんですよ。
もしアルバイトなど他で雇用される場合、週40時間が労働時間の上限になります。
これは、本業と副業合わせての時間。
副業のシフト管理が大切ですね。
個人事業主として働くのであれば、労働時間の制限はありません。
働きすぎに注意が必要ですが、経費として色々と落とすことができるため税金が安くなるメリットもあります。
まとめ
決められた仕事の幅で対応する非常勤講師ですが、ボーナスも福利厚生もなく不安定な立場。
副業をしないと、生活していけないというのが現実です。
・「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「職務専念の義務」に反する仕事は厳禁!
・授業準備は体力と時間が取られるので、本業と副業のバランスが大切
・アルバイトをする場合は法定労働時間の範囲でおこなう
収入を補おうと、たくさんシフトを入れたくなるかもしれません。
教員採用試験の対策をする体力と時間が足りない!なんて事のないよう、バランスをとって副業をしてください。